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過去2、3年で才能あるアーティストが相次いで登場しているインドのインディー音楽シーン。インド人ライターのNaman Saraiyaが、自身が薦める2014年のベストアルバム(or EP)を紹介していました。それぞれのアルバムへのコメントはSaraiyaによるもの。

1. Begum “Bagh”
“このバンドは2014年の年末に見つけたのだけれど、この年で一番の発見だった。3人のうち2人はニューデリーのバンドPeter Cat Recording Co.のメンバーだ。Begumの歌詞は詩的でムーディーで格好良い。次の作品が待ち遠しい。”

2. Donn Bhat “Passenger Revelator”
“このアルバムは全体としてまとまりがあるわけではないが、癖になるメロディーや素晴らしいボーカル、ゲストパフォーマーの演奏が聴きどころ。近々リリース予定のEPも楽しみだ。”

3. Frame/Frame “Hard Boiled Wonderland”
“今のインドのエレクトロニックミュージックのプロデューサーの中で、(Frame/Frame名義で活動する)Nikhil Kaulはトップクラスの人物だ。この作品で彼は音楽業界での自身のポジションを確立したように思う。”

※関連記事:アーティストカタログ#011: Frame/Frame

4. Ganesh Talkies “In Technicolor”
“この4人組のバンドのライブは何度か見たが、ライブのたびにレベルが上がっていくのがわかった。(著名なインド人プロデューサーの)Miti Adhikariがバンドのサウンド作りを担当していることで、より洗練され自信がにじみ出てくるようになっている点が面白い”

※関連記事:アーティストカタログ#008: Ganesh Talkies

5. Nicholson “For What”
“Nicholsonが(2014年12月に行われた野外フェス)Magnetic Fields Festival出演時に見せた印象深いボーカルとドラマーのRohan Ramannaによるサウンドプロダクション、ライブパフォーマンスは素晴らしかった”

6. Sandunes “Slybounce”
“具体的にどこがとは言えないが、SandunesはこのEPで大きく変わった気がする。細かい要素が敷き詰められたサウンドは聴いていて楽しい。晴れの日の午後や深夜、早朝にぴったりだ”

7. Scribe “Hail Mogambo”
“前作からだいぶ時間がたったが、待っただけの価値があると思う。引き裂くようなリフや、もはやどうやって出しているのかわからないボーカル、ボリウッドへのトリビュートがScribeらしい。ハードコアらしさが増しただけでなく、映画的ですらある”

8. Skrat “The Queen”
“いまだにロックンロールを突き進めているこのチェンナイのバンドは、このアルバムでさらに進化したのではないだろうか。ライブでの演奏は、音の迫力が増して、ソングライティングも洗練されている”

9. The Supersonics “Heads Up”
“ロックファンであるならこのアルバムはこの年一番のレコードになるのではないか。ブルージーなリフや温かみのあるギター、印象に残るサビが良い。2014年で最も複雑で美しいレコードだ。全曲おすすめだが、特に”Heads Up”が良い”

10. Your Chin “Scatter Nature”
(Your Chin名義で活動する)シンガーソングライターのRaxit Tewariは、このアルバムによって自身のポジションを確立した。2015年はYour Chinとしての活動だけでなく、(フロントマンを務めるバンド)Sky Rabbitでも話題を呼びそうだ”

※関連記事:アーティストカタログ#014:Your Chin

11. The F16s “Nobody’s Gonna Wait”
“このチェンナイ出身のロックバンドは、今年のライブ演奏と新曲がとても印象的だった。EP自体はよくまとまっているが、2015年にリリース予定のフルアルバムでさらに爆発させる気配が漂っている”

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※参照情報
Best Releases of 2014