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インドの音楽配信大手Hungama.comが、2014年の同サイトでのトレンド調査結果を発表した。2014年にインド全土でストリーミング・ダウンロードされた曲のランキングや、サイトへのアクセス状況などが盛り込まれており、インド人による音楽配信サービスの利用実態がわかる内容になっている。

■インドの音楽配信事情おさらい

調査結果を紹介する前に、インドの音楽配信事情について簡単なおさらいを。スマートフォンの普及やネット環境の整備によって、インドでは音楽配信サービスの利用が急速に拡大している。この種のサービスを利用する機器の大半は、PCではなくモバイル端末であるのが特徴だ。

配信される音楽の多くはボリウッド音楽だが、最近では各社がタミル語やパンジャブ語をはじめとする地域言語による楽曲も増やしている。インドは公用語だけでも22の異なる言語が共存している国。ユーザー数を全土で拡大するためには、各地へのローカル化は必須ということだろう。またネット環境が非常に不安定であるため、ネットがつながっていない場所でも曲を視聴できるオフライン機能が強化されている点も最近のトレンドだ。

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現在インドで音楽配信を手がけている大手は全て国内企業(最大手Saavnの本社は米国だけど)だが、インド主要紙によると、Amazonが2015年中にインドでの同事業を計画しているそう。

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■音楽配信大手サイトの利用状況

こういった基本情報を頭に入れた上で、Hungama.comの調査結果をみてみよう。今回の調査結果は、2014年のPCとモバイル端末からのストリーミング・ダウンロード情報を集計したもの。

まずHungama.comでの年間ストリーミング数だが、2014年は前年から倍増したという。アクセスの90%はモバイル端末によるもの。ジャンル別でみると、インドでのメインストリームであるボリウッド音楽が全体の81%、インド国外の音楽が10%、南インドの音楽が4%、北部のパンジャビ音楽が2.2%となっている。アクセス元の地域を州別でみると、西部のマハーラーシュトラ州がストリーミングとダウンロード共にトップとなっている。同州はエンタメの都ムンバイを抱えるメジャーな都市なので納得。

さらに今回の調査では、同サイトへのアクセスが多かったスマートフォンをメーカー別に集計している。首位はサムスンで、次いでソニー、マイクロマックス、モトローラ、HTCとなった。ちなみに3位のマイクロマックスは、昨年4〜6月の出荷台数では、すでにサムスンを抜いて1位に浮上している急成長中の地場メーカー。この種のストリーミングのランキングでも、今後さらに順位を上げてくる可能性が高い。

■人気曲はやはりボリウッド映画の挿入歌

今度は同サイトでストリーミング再生された人気曲をみてみよう。「最も人気の男性シンガー」として、プレイバックシンガーのArijit Singhが挙げられた。1987年生まれの彼は、2013年に恋愛映画「Aashiqui 2」で歌った楽曲「Tum Hi Ho」でブレイク。同曲はインドのiTunesチャートでも首位を獲得し、その年を代表するラブソングとなった(この時期インドにいた人はイヤでも耳にしたんじゃないでしょうか)。

2014年の楽曲別人気ランキングでは、昨年6月に公開されたボリウッド映画「Ek Villain」の挿入歌「Galliyan」がトップだった。

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※参照情報
Digital Music Trends 2014
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