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「今、世界中のテクノロジー企業が集まるだけでなく、ミュージックシーンが活況を呈する大都市がある。サンフランシスコのことではない。バンガロールだ」。

こんな書き出しで始まるThumpの記事。インド南部のバンガロールを拠点とする新進レーベル「Consolidate」による初のコンピレーションアルバムのリリースを報じる記事の出だしだ。

(バンガロールが「大都市」かどうかは置いておいて)確かに今のバンガロールには、生きのいいアーティストたちがひしめいているように見える。インド各地からこの地へ拠点を移すアーティストも多い。

ライブハウスへの規制がインドの中でも比較的ゆるいことや、マイクロソフトをはじめとする世界のテクノロジー企業が集まるオープンな環境も、コンテンポラリーな音楽が発展する一因になっている気がする。

今回Consolidateがリリースしたコンピ「FRNDS&FMLY 2016」は、今のバンガロールのシーンをときめく新進アーティストたちの曲を収めたアルバム。

2010年代のインドのコンテンポラリーミュージックが漂わせる、オルタナティブなエレクトロミュージックの雰囲気を瞬間冷凍的にパッケージングしている。

コンテンポラリーとはいっても、どこかインド的なマサラ臭もほのかに漂う。ボリウッドミュージックをサンプリングした楽曲があることも関係しているのかもしれない。

ボリウッドや伝統音楽など、独自の音楽的バックグラウンドを消化しながら発展するインドのコンテンポラリーミュージック。これからも世界のどのシーンとも異なる、オリジナルな発展を遂げていきそうだ(リンク先のBandcampでダウンロードできます)。

それとこのコンピをリリースしたレーベル「Consolidate」についても、少しだけご紹介。

Consolidateは、音楽プロデューサーRahul Giriが2013年に立ち上げたレーベル。これまでブログやTumblrなどでインディーアーティストたちを紹介してきたGiriが、満を持してリリースした初のコンピが今回の作品だ。

またGiri自身、インドのシーンを代表する二人組ユニットSulk Stationで活躍するミュージシャン。インドの伝統音楽と電子音楽が融合した楽曲で、絶大な人気を博している。